昼、会社の玄関のところに虹がありました。夜、四谷の駅前で、蝋燭の灯りがゆらゆらしてキレイで、こんな寒空の下でじっと座って蝋燭立てを売っているその心意気に打たれ、ひとつ購入。
帰宅して、ヒューガルテンとパク森カレーをお供に、マーゴット・フォンティーンとルドルフ・ヌレエフの「白鳥の湖」鑑賞。いきなり王子のアップからはじまったのですが、メイクがキモイ。眉が化け物みたいで、口紅は濃いピンクです。おいおい王子、そりゃないよと思ったのですが、お城の舞踏会でみんなが順番に踊るシーンで、ふんわりと飛んだりくるくる回る、その空間の制しぶりに感動して「やばい、この人たちは妖精だ」と思い、涙のかわりに目からカレーが出ているような気さえしました。
そして二幕のオデット、最初は白鳥なんですよ。毛づくろいとかしてるの。でも気づいたら王女になっていて、王子との出会いに戸惑いつつも、やがてふたりは恋に落ちる、とまあこういうわけです。はぁ、美しい。バーのないところでポアントで立てるだけでもすごいと思ってしまうのに、それでアチチュードとかパッセとかピルエットとか、もう本当に、妖精技か白鳥技です、きっと。
三幕には、黒鳥オディールがでてきます。挑発的です。白鳥のオデットはイヤヨイヤヨモスキノウチみたいな純情娘なのですが、オディールはたいへん積極的に王子を誘惑します。見ていて気持ちがいいです。噂の(噂というか、「SWAN」という漫画に何度も出てきたから)グラン・フェッテ・アン・トールナンもかっこいいです。
そして四幕。白鳥たちの湖のほとりで、裏切られたオデットがヨヨヨと悲しみの踊りをします。王子が謝りに来ますが、時すでにおそし。ここで、「SWAN」を読んでいた私は、悪魔ロットバルトと戦って王子の愛が勝ち、ハッピーエンドとばかり思っていたのですが、世の中はそんなに甘くはありませんでした。ロットバルトがあらわれ、王子は波にのまれて溺れてしまい、オデットは白鳥になって向こうへ行ってしまいました。いつ戦うのかと心待ちにしていたのに溺れてばっかりなので、情けねえなあと思ったら、沈んでいっちゃったよ。愛の誓いを破ってしまった王子には、ハッピーな結末は待っていなかったのです。最後の部分は、演出によって違うのかもな。アンデルセンの人魚姫が最後には泡となって死んでしまうのに対して、ディズニーのリトル・マーメイドはハッピーエンドで終わるように。でもね、この悲しい結末には妙に納得してしまいました。そんな簡単にうまく行かないものなのよねぇ。